音楽にまつわるなんの役にもたたない話。

音楽の記憶は空気の記憶だなと思った。
以前デザイナーさんのアシスタントしてたとき、背中の方でずっとスカパーが流れてて、CMとかで、何度も何度も何度も同じ曲(の一部)がかかるから、あの時の記憶に、それらの音楽が濃厚に含まれちゃっている。
夜中のしんとした感じと、夜明けの疲労とひんやりとしたすがすがしさと黒猫と、そういうの全部の空気がぐるっとよみがえる。
100sの「Honeycom. ware」
サケロックの「サケロックのテーマ」
フジファブリックの「赤黄色の金木犀
とくにこの3つ。
聴くとドバーっとかならず思い出す。
さっき、iPodから「Honeycom. ware」が流れてきて、あらためて、あーすごいなって思った。

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こないだ、電車を待っている間、音楽を聴きながら本を読んでいたら、カガリビっていうひとたちの曲に、「かがり火」っていう歌詞が出てきたときに、ちょうどわたしは本の中の「かがり火」っていう言葉を読んでいて、鳥肌がたった。
なんの役にもたたない偶然。
村上春樹の『東京奇譚集』をなんとなく思い出した。